北朝鮮は、国家転覆を企てたとして拘束した韓国系カナダ人の牧師が、「体制を転覆させるために北朝鮮を訪れた」と謝罪する様子を国内外のメディアに公開した。

　３０日夜、公開されたのは、北朝鮮が「国家転覆陰謀行為」で逮捕したとする韓国系カナダ人の牧師、リム・ヒョンス氏が行った記者会見の様子。会見でリム氏は「支援の名目で北朝鮮の各地を訪れたのは、人々の心から忠誠心を消し、体制を転覆させるためだった」と述べ、謝罪した。

　リム氏は北朝鮮の福祉施設に食料や物資を届けるなどの支援活動を２０年ほど前から続けており、今年１月に北朝鮮に入った後、消息がわからなくなっていた。

　一方、韓国統一省の報道官は、「不当な拘束だ」と批判した上で、「北朝鮮は国際社会が求めている対話に応じるべきだ」と改めて指摘した。