×

所沢市の「育休退園」仮差し止めを認めず

2015年7月28日 19:09
所沢市の「育休退園」仮差し止めを認めず

 埼玉・所沢市の「育休退園」制度をめぐり、母親らが退園の仮差し止めなどを求めていた裁判で、さいたま地裁は仮差し止めを認めず、申し立てを退けた。

 所沢市は待機児童解消のため、今年度から、母親が出産し、育児休業を取ると、上の子が2歳までなら保育園を原則退園とする「育休退園」制度を実施している。この制度が違法だとして、母親らが先月、退園の仮差し止めなどを求めて市を提訴していたが、さいたま地裁が今月23日付の決定で、申し立てを退けたことが原告側への取材で分かった。

 原告側の弁護士は28日午後に会見。さいたま地裁が申し立てを退けた理由として、先月、制度が更新され、利用継続が認められる範囲が広がった点を挙げていることに対し、今月末に退園予定の原告の子ども2人の継続が認められた一方で、それ以外の9人は退園となるなど審査の基準があいまいだとして、事実認定が適切ではなく、不当な決定だと主張した。

 所沢市の藤本市長は「市の主張が認められたものと考えます。今後も適正な運用に努めてまいります」とコメントしている。