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世界遺産登録で攻防 小栗泉解説委員に聞く

2015年7月6日 16:38
世界遺産登録で攻防 小栗泉解説委員に聞く

 日本が推薦する「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産への登録が決まった。日本と韓国が対立していた、一部施設で働いていた韓国人労働者の扱いについては、日本が韓国側に一定の配慮を示した。これについて、日本テレビの小栗泉解説委員に聞く。

 韓国側は、戦時中、一部の施設で働いていた韓国人労働者について、「強制労働」させられていたという言葉を使おうとしていた。ただ、日本としては賃金を支払っているケースもあって、すべてが「強制労働」ではないし、この問題は、1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決済み」という立場。

 また、今回「強制労働」という言葉を使うことで、最近韓国国内で活発になっている日本企業で戦時中働いた労働者やその遺族による賠償請求訴訟に影響が及ぶことも避けたいという思惑もあったため、「意に反して働かされた」と訳せるギリギリの表現で合意にこぎつけた。

 ただ、今後の韓国政府の対応次第では再び問題化する恐れもあり、日本政府の中には、韓国との交渉は難しいという声があがっている。