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溝埋まらず…世界遺産審議、5日に先送り

2015年7月5日 7:28
溝埋まらず…世界遺産審議、5日に先送り

 「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録が混沌(こんとん)としてきた。日本と韓国の溝が埋まらず、日本時間4日夜に行われる予定だった審議は5日に先送りされた。

 「明治日本の産業革命遺産」の審議は当初、日本時間4日夜に行われる予定だったが、予定時刻の直前、丸1日先延ばしされることが決まった。

 争点となっているのは「一部の施設で韓国人労働者が強制徴用された」という韓国側の主張をどう表現するかだ。もし、日韓の間で落としどころが見いだせなければ、慣例である「全会一致」が難しくなる。

 専門家機関は先に「世界遺産への登録がふさわしい」と勧告していて、結果が覆るのは極めてまれだが、政府関係者は「あらゆることが起こりうる」と警戒している。

 委員国は全会一致を望んでおり、日韓の調整がつかないまま5日の審議を迎えれば審査そのものが来年以降に先送りされるおそれも排除できない。

 あと1日で事態を打開できるのか、予断を許さない情勢となってきた。