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「G7」2日目 首脳宣言を採択し閉幕へ

2015年6月8日 18:48
「G7」2日目 首脳宣言を採択し閉幕へ

 ドイツ南部のエルマウで行われているG7(=主要7か国)首脳会議は2日目を迎え、日本時間8日夜には首脳宣言を採択して閉幕する。現地から菅原薫記者が中継する。

 首脳宣言の取りまとめに向けて最も調整が難航していると言われるのが、日本時間8日午後まで議論が行われていた気候変動の問題。議長を務めるドイツのメルケル首相は、世界の温室効果ガスを2050年までに6割削減するというEUの目標を首脳宣言に盛り込みたい考えだが、これにはアメリカが慎重な立場。

 一方、安倍首相は日本として2030年までに26%削減するという目標を提示したとみられる。これはEUよりも低めの目標と言えるが、安倍首相は日本の省エネ技術をアピールし、問題の解決に向けて中心的な役割を果たすと強調したい考え。

 初日には、サミットに参加していない中国についても焦点となり、安倍首相は中国主導のAIIB(=アジアインフラ投資銀行)や南シナ海の岩礁埋め立てをめぐり中国を強くけん制した。安倍首相の発言を受けて、南シナ海の問題ではG7首脳が「一方的行為による現状変更への強い反対」で一致し、首脳宣言にも盛り込まれる見通し。

 安倍首相のサミット参加はこれで4回目となるが、同行筋は「どのタイミングでどう発言すればいいか分かってきた」と話すなど、議論のリード役としての自信も見せている。