富山・富山市では野鳥が子育てをする季節となっている。視聴者から、小鳥が意外な場所で卵を温めているという情報が寄せられ取材していたが、ついに４日に無事にヒナがかえった。

　ヒナがかえったのは、富山市下飯野の県高志リハビリテーション病院の業務用の車のボンネットの中。４つあった卵のうち少なくとも３羽のヒナが誕生したのが小型カメラで確認できた。小さな虫をくわえた親鳥がエサやりにせわしく動き回っていた。

　この「ハクセキレイ」は市街地でもよく見かける鳥で、長期間止めた車の中に巣を作るケースもたびたび報告されている。しかし、今回は毎日、訪問看護に使う車の中で卵を産んだだけに、見守ってきた訪問看護ステーションのスタッフもホッとしていた。

　高志訪問看護ステーション・西田勇人さん「みなさん注目していたので本当に気にしていた。生まれてホッとしている。ドキドキしていました」

　これまではスタッフが卵を乗せた車で外出する間、親鳥はその帰りをひたすら待ち、車が戻ってくると飛び跳ねて喜んでいた。今は病院が業務用の代車を用意したため駐車場に止まった車の中で親鳥はゆっくりと子育てに専念している。

　西田さん「飛び立っていくのは寂しいけれど、元気に育ってくれることを期待している」