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アジア安保会議開幕 南シナ海領有権巡り…

2015年5月30日 8:59
アジア安保会議開幕 南シナ海領有権巡り…

 各国の防衛トップらが集まるアジア安全保障会議が29日、シンガポールで開幕した。南シナ海の領有権をめぐる問題でアメリカなどが中国への批判を強める中、中国側は初日から二国間会談を相次いで開催し、各国に理解を求めた。

 開幕したアジア安全保障会議には、中国軍から孫建国副総参謀長が出席している。南シナ海をめぐっては、中国と東南アジア諸国が島の領有権を争っているが、中国が岩礁の埋め立てを急ピッチで進めていることに、アメリカなどが批判を強めている。中国の孫副総参謀長は、開幕初日からベトナムなど7か国と二国間での会談を行い、自らの主張を展開した。

 中国・楊宇軍国防省報道官「ベトナム側には大局の観点から、域外の国が悪意をもって南シナ海の問題をあおり介入することに対し、冷静に認識してほしいと(伝えた)」

 会議の期間中、各国に働きかけ、中国側の主張への理解を得たい考え。一方、アメリカのカーター国防長官は、30日の演説で埋め立てを進める中国を非難し、各国に安全保障態勢の強化を求めるものとみられ、南シナ海をめぐる問題が会議で大きな焦点となっている。

 こうした中、アメリカ国防総省の報道官は29日の会見で、中国が埋め立てた島の一つで武器の存在を確認したことを明らかにした。ただ、確認された武器の詳細や現在の状況などについては言及していない。