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噴火から2時間半で火山性地震189回観測

2015年5月29日 23:51
噴火から2時間半で火山性地震189回観測

 29日午前10時前、鹿児島県の口永良部島で爆発的な噴火があった。噴火警戒レベルは最も高い「5」に引き上げられ、島の住民は全員、屋久島に避難した。

 気象庁によると、29日午前9時59分頃、口永良部島の新岳で爆発的な噴火が発生した。気象庁が噴火警戒レベルを居住地域でも避難が必要な「レベル5」に引き上げたのを受け、屋久島町は口永良部島の住民に避難を指示、島の住民や旅行者など137人は全員、夕方までにフェリーやヘリコプターで約12キロ離れた屋久島に避難した。

 気象庁は「今回の噴火の規模などから、マグマが関与した噴火の可能性がある」としていて、火口から流れ出た火砕流は島の面積の2割近くに達し、その一部が海にまで到達したのを確認したとしている。火口付近では直径1メートル程度の噴石も確認されている。

 また、火山性の地震は、噴火から約2時間半で合計189回観測されたが、29日午後1時以降は午後10時までに1回しか観測されていないという。しかし、現在も噴火は続いているため、気象庁は「今後も今回と同じ規模の大きな噴火が発生する可能性がある」として、厳重な警戒を呼びかけている。