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口永良部島で噴火 住民、屋久島に避難へ

2015年5月29日 15:31
口永良部島で噴火 住民、屋久島に避難へ

 29日午前10時前、鹿児島県の口永良部島で噴火があった。気象庁は5段階の噴火警戒レベルを最も高いレベル5に引き上げ、地元の屋久島町は住民の全島避難を指示した。全ての住民たちの屋久島への避難が始まるものとみられる。鹿児島読売テレビのスタジオから伝える。

 29日午前9時59分ごろ、口永良部島の新岳で爆発的噴火が観測され、火口の上空9000メートル以上まで噴煙が上がった。新岳の南西側から北西側にかけ火砕流が発生し、海岸に達したという。県によると、屋久島町の口永良部島には82世帯137人が住んでいて、屋久島町は午前10時20分に全ての住民に避難指示を出した。

 総務省によると島の住民全員の無事が確認されたが、男性(72)が頭に2か所のやけどをしたという。住民の多くは島の北西部の高台・番屋ヶ峰の避難所に避難していたが、海上保安庁の測量船の支援を受けながら、午後に到着した「フェリー太陽」で避難を始める予定。

 一方、島の東部・湯向地区の避難所には7人が避難していたが、このあと、海上保安庁の巡視船「さつま」で避難を始める予定。全ての住民が約12キロ離れた屋久島に避難する。気象庁によると今後も同じ規模の噴火が発生する可能性があり、噴火に伴う火砕流、噴石に厳重な警戒を呼びかけている。