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口永良部島で噴火 住民3人がケガ

2015年5月29日 15:19
口永良部島で噴火 住民3人がケガ

 29日午前10時前、鹿児島県の口永良部島で噴火があった。気象庁は5段階の噴火警戒レベルを最も高いレベル5に引き上げ、島民全員に避難指示が出され、海上保安庁などは住民の避難を始めている。

 気象庁によると29日午前9時59分頃、口永良部島の新岳で噴火が発生した。気象庁は、5段階の噴火警戒レベルを居住地域でも避難が必要なレベル5に引き上げて、厳重な警戒を呼びかけている。屋久島町は午前10時20分、島民全員に対し、口永良部島から島の外への避難を指示した。多くの住民は島の番屋ヶ峰という高台の建物に集まり、避難の船などを待った。

 番屋ヶ峰に避難している朝倉康文さん「仕事をしていたら音がしたので外に出たら噴煙が上がっていた。そのまま車ですぐに避難しました」

 番屋ヶ峰に避難している人「ドンといったものだから山を見たらすごい煙で、どんなふうに逃げてきたかわからないぐらい。全部避難して2人ほど具合が悪くなって、1人はヤケドして顔面と手を、1人はたぶんヘリコプターで輸送されていると思うんだけど」

 海上保安庁などによると、82世帯137人の島民全員の安否確認はできていて、これまでにヤケドを負った男性(72)など3人がヘリコプターで屋久島に搬送された。また、番屋ヶ峰にいた島民は午後3時頃、フェリーで本村港を出港し、屋久島に避難する予定。さらに島の東部にある湯向地区に残っていた6人は午後1時45分頃、巡視船の搭載艇への移動を始め、沖合いにいる巡視船「さつま」からヘリコプターで屋久島に避難させる予定。

 現在は噴火直後に比べて噴煙の量などは減っているが、依然として噴火が続いており、気象庁は火砕流の発生や大きな噴石の飛散に厳重な警戒を呼びかけている。