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深まる対立…“NPT会議”採択どうなる?

2015年5月23日 8:38
深まる対立…“NPT会議”採択どうなる?

 アメリカ・ニューヨークで行われているNPT(=核拡散防止条約)の再検討会議は22日、最終文書案の採決が予定の時間を過ぎても行われていない。合意を得るためのギリギリの交渉が続いている。国連前から長島清隆記者が中継。

 NPT再検討会議で22日に示された合意案は、核兵器の段階的な削減を主張する保有国側に配慮した結果、非保有国が求める核兵器禁止条約への言及がなく、非保有国の反発が予想される。こうしたことなどから各国間で合意を得るためのギリギリの交渉が続いている。

 一方、今回会議で注目されたのは日本が被爆地訪問を呼びかける文言を合意文書に盛り込むよう提案したのに対して、中国が歴史認識の問題を持ち出して反発し削除させたこと。日本の代表団にとっては想定外で衝撃が走り、外務省の事務方ナンバー2の杉山審議官を急きょ派遣して巻き返しを図ったが、文言は復活しなかった。

 戦後70年を経て唯一の被爆国として核軍縮の議論を主導したい日本にとっても新たな課題を背負った形。