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「帰還を強要」南相馬市の住民らが提訴

2015年4月17日 15:48
「帰還を強要」南相馬市の住民らが提訴

 福島第一原発の事故を巡り、福島県南相馬市の住民が、国による「特定避難勧奨地点」の解除で帰還を強要されているとして解除の取り消しを求める裁判を起こした。

 訴えを起こしたのは南相馬市で「特定避難勧奨地点」に指定されていた地区に住んでいた住民ら約500人。国は放射線の年間積算量が20ミリシーベルトを超える恐れがある場所を「特定避難勧奨地点」に指定し避難を促してきたが、去年12月、「除染で線量が下がった」として指定を解除していた。

 原告の住民「解除になっても若い人たち、あるいは子どもたち1人も帰ってきていません。解除前と同じ状況です」

 住民らは「まだ線量が高い場所もあるのに帰還を強要されている」として、特定避難勧奨地点の解除取り消しと1人当たり10万円の損害賠償を求めている。