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4月から発足!「日本医療研究開発機構」

2015年3月31日 0:28

 医療の研究開発の司令塔となる「日本医療研究開発機構」が4月1日に発足する。

 日本では医療分野の研究に対して、厚生労働省、文部科学省、経済産業省が、研究開発の予算などをそれぞれに要求する縦割りの体制が続いているほか、薬の承認を受けるための治験など臨床研究の実施体制も不十分で、新薬の開発がアメリカなどに比べ遅いのが現状。

 こうしたことから、4月1日に発足する独立行政法人「日本医療研究開発機構(=AMED)」は、国の予算を一元化して、効率的に配分し、「基礎研究」からヒトへの安全性、有効性を確かめ、「製品化」するまで一貫した支援を目指すとしている。日本がリードするiPS細胞などを使った再生医療やがん研究や新薬開発などを加速させるのが狙い。

 AMEDは、エボラウイルスなど先端医療の研究を行っているアメリカの国立衛生研究所(=NIH)をモデルにしていて、初代の理事長には慶応大学医学部長の末松誠氏が決まっている。

 政府が、創薬などの医療を成長戦略の柱と掲げる中、どのような研究に予算を配分して、手厚く支援するか、非常に難しいかじ取りが求められる。