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大阪桐蔭裏金問題「告訴を検討すべき」

2015年3月25日 19:16
大阪桐蔭裏金問題「告訴を検討すべき」

 大阪桐蔭中学・高校(大阪・大東市)が保護者から教材費などを必要より多く徴収し、余った金を裏金として隠し口座にプールしていた問題について、第三者委員会が25日午後に会見を開き、調査報告を行った。

 会見には第三者委員会のほか、大阪桐蔭中学と高校の校長や運営主体である学校法人・大阪産業大学の理事長らも出席した。理事長らは会見の冒頭で「大変申し訳ありませんでした。学園をあげて信頼回復に努めたい」と陳謝した。

 報告書によると、大阪桐蔭中学と高校では教材費を実際に必要な額より多く保護者から集め、差額を隠し口座にプールし、少なくとも1億円以上が、学習塾などへの飲食の接待や数十万円から100万円ほどする高級ブランドバッグの購入費に不正に流用されていた。

 また、模擬試験の受験料についても同様の手口で生み出した差額を別の隠し口座にプール。この口座から元校長など複数の幹部職員の個人口座に約1700万円が振り込まれ、後日、同じ金額が元校長らから口座へ戻される不自然な金銭の動きがあった。

 関係書類の全てが残されておらず、不正流用の全容解明には至っていないが、元校長などが業務上横領罪にあたる可能性があるとして、報告書は「学校法人は告訴を検討すべき」と結論付けている。

 大阪産業大学は取材に対し、「教材費の余剰金は保護者に返還する予定」と答えているが、長期にわたり不正が常態化していたことで、今後さらなる追及は避けられない。