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被災の「大川小学校」保存めぐり説明会

2015年3月8日 21:41
被災の「大川小学校」保存めぐり説明会

 児童・教職員合わせて84人が震災で犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校を巡って、地元の復興協議会が8日、住民に対し、校舎の今後についての3つの案を説明した。

 住民の代表からなる「大川地区復興協議会」が開いた説明会には、地元の住民らが出席した。大川小学校の今後を巡っては、協議会が先月までに周辺に「鎮魂の森」と名付けた公園を整備する計画案をまとめている。

 8日の説明会では、この案に絡んだ校舎の今後について、「解体」「一部保存」「保存」の3つの案が住民に示された。これに対し出席した児童の遺族の1人は、「負の遺産として遺(のこ)してほしくない」と解体を求めた一方、大川小を卒業した子どもたちからは、校舎を保存して教訓を伝える必要性を訴える声も上がった。

 そして、説明会終了後に集められたアンケートの結果、「解体」を求めた人が37人、「一部保存」が3人、「保存」が57人となった。

 協議会では、この結果をもとに、今月20日に会合を開き、石巻市へ提出する要望書をまとめる方針。