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露の野党指導者射殺 暗殺も視野に捜査

2015年2月28日 19:01

 ロシアの首都モスクワで27日、プーチン政権に批判的だった野党の指導者が何者かに射殺された。当局は政治的な背景による暗殺も視野に捜査している。

 殺害されたのは、プーチン政権に批判的だった野党勢力の指導者ネムツォフ氏。捜査当局によると、ネムツォフ氏は27日夜、モスクワ中心部の橋を歩いて渡っていたところ、近付いてきた車の中から撃たれ、4発が背中に当たり死亡したという。現場はロシア大統領府・クレムリンと目と鼻の先の場所だった。

 ネムツォフ氏は、エリツィン政権時代に第1副首相を務めたが、その後はプーチン政権に批判的な野党指導者として活動していた。また、ロシアによるウクライナ危機への介入に反対するデモを度々組織し、来月1日にも最大3万人規模のデモを呼びかけていた。

 インタファクス通信によると、ネムツォフ氏は数か月前にインターネット上で殺害の脅迫を受けていたという。こうしたことから捜査当局は、政治的な背景による暗殺も視野に、事件当時ネムツォフ氏と一緒にいたウクライナ出身の女性から事情を聞くなどしている。

 また、プーチン大統領は自ら捜査の指揮を執る考えを示した。