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突然の辞任に野党反発、衆・予算委“流会”

2015年2月24日 18:28
突然の辞任に野党反発、衆・予算委“流会”

 23日、西川前農林水産相が政治献金をめぐる問題で辞任したことを受けて、野党側が反発したため、24日の衆議院予算委員会は流会となった。突然の大臣辞任は国会にも影響を及ぼしている。

 速やかに大臣を交代させることで影響をできるだけ抑えようとした安倍首相だが、野党側が審議のやり直しなどを強硬に求めたため来年度予算案の審議に遅れが出る結果となっている。

 西川前大臣の辞任を受けて、民主党、維新の党などの野党側は24日の審議には応じられず、首相出席の審議をやり直すことや西川前農水相が顧問を務めていた会社のリストを提出することを与党側に求めた。

 民主党・高木国対委員長「西川農林水産大臣の辞任をめぐって、辞めたから問題がすべてクリアされた、全くそういうことではありません」

 協議の結果、24日の予算委員会は流会とした上で、与党側はリストを26日までに提出することと、25日に予算委員会で首相と全閣僚が出席して追加の質疑を行う考えを伝え、野党側もこれを受け入れた。

 予算案について、政府・与党は来週中にも衆議院を通過させ年度内、つまり3月中に成立させたい考えだったが、24日の審議が流れたことで政府・与党内には年度内の成立は厳しくなったとの見方が出ている。

 ある自民党幹部は、年度内成立は「そもそもかなり厳しかった」と、織り込み済みとの認識を示している。しかし、安倍政権は予算を速やかに成立させることで経済再生につなげたい考えだったことから、ここに遅れが出ることは小さくないダメージと言える。野党側が攻勢を強める中で、安倍首相は速やかに態勢の立て直しをはかりたい考え。