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ウクライナ政変1年を前にモスクワでデモ

2015年2月22日 7:33

 ウクライナで反政府デモによりロシア寄りの大統領が解任されてから1年となる22日を前に、ロシア・モスクワでこの政変を非難し、プーチン政権を支持するデモが行われた。

 21日のデモでは、モスクワの中心部を3万人余りが行進した。「ウクライナの政変はファシズムだ」などのプラカードなどを掲げ、ウクライナや欧米を非難。プーチン大統領こそがロシアの指導者だと主張し、政権への支持を訴えた。

 ウクライナでは政権崩壊後、親ロシア派と政府軍との戦闘が始まり、国連によると、これまでに5300人以上が死亡。ウクライナ東部では、交通の要衝・デバリツェボを18日に親ロシア派が制圧した後、停戦はおおむね守られている。こうした中、ロシアは一連のウクライナ情勢を巡って欧米が科した制裁により景気が低迷。12日の停戦合意では、欧米の求めに応じた形でロシアが一定の役割を果たしたが、制裁がとかれる見通しは今のところない。

 今回のデモは当局が指示をしたいわゆる「官製デモ」とみられているが、プーチン政権は政権支持のデモを開くことで、物価上昇などの不満が政権に向かわないよう世論の誘導に腐心しているようだ。