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術後に容体悪化も医師は診察せず 患者死亡

2015年2月9日 21:48
術後に容体悪化も医師は診察せず 患者死亡

 群馬県の県立病院で、手術後に容体が悪化して死亡した60代の女性患者について、医師が直接診察を行わず、容体の悪化を見落としていたことがわかった。

 群馬県立心臓血管センターによると、13年12月、不整脈の治療のための手術を受けた60代の女性が、術後に容体が悪化し、その後、死亡した。女性は、手術した日の夜遅くに吐き気や血圧の低下がみられ、それを看護師が医師に伝えたが、2人の医師は経過観察を指示するなどして直接診察せず、女性は心膜と心臓の間に体液が異常にたまる合併症で、心肺停止の状態になった。その後、女性は去年1月になって死亡したという。

 病院は記者会見で、「重大な事態を的確に判断し対応できなかったことが最大の原因」と述べ、病院の医療安全体制が不完全だったとして、遺族に謝罪したことを明らかにした。