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来年度の年金 0.9%の増額にとどまる

2015年1月30日 15:33
来年度の年金 0.9%の増額にとどまる

 厚生労働省は30日、来年度、高齢者に支払われる年金の額を決定したが、支給の伸びを物価などの上昇率より低く抑える仕組みを初めて適用し、0.9%の増額にとどまった。

 厚生労働省が発表した来年度の年金額は、国民年金で1人1月あたり満額で6万5008円と、今年度より608円増えた。厚生年金は今年度より2441円増の22万1507円となった。(元会社員と専業主婦のケース)

 これまでの仕組みでは、年金額は前年の物価や過去の賃金に連動し、本来は2.3%の増額となるところだが、厚生労働省は今回、将来世代の年金の財源を守るために、物価や賃金の上昇率より年金額の伸びを抑える仕組み「マクロ経済スライド」を初めて発動した。

 結果として来年度は0.9%の増額にとどまり、物価が上がる中、実質的な支給額は目減りする。個別の額は、現役時代の給与や年齢により異なる