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李前大統領回顧 竹島訪問「必要があった」

2015年1月29日 20:56

 韓国の李明博前大統領は来月2日に出版予定の回顧録で、韓国の大統領として初めて竹島を訪問したことについて、「韓国の領土であることを国際社会に刻みつける必要があった」と語った。

 回顧録によると、李前大統領は、就任する前から竹島を訪問する意志を持っていたという。実際に竹島を訪れる前には、「紛争地域化し、韓国のためにならない」との反対意見が出たものの、李前大統領は「韓国領であることを国際社会に刻みつける行為が必要だった」と振り返っている。

 李前大統領の竹島訪問は日韓関係が冷え込むきっかけの一つとなったが、両国の関係悪化については、「自分の任期中だけで首相が5回も替わるなど、日本の政治が不安定だった」と述べている他、「長引く不況によって日本で右傾化が進み、ポピュリズムが拡散した」などと主張している。

 一方、北朝鮮との関係をめぐっては、水面下での接触がたびたび繰り返されたことを明らかにした。北朝鮮側は金正日総書記と李前大統領の首脳会談を提案したものの、代価として米や肥料に加え、経済支援を要求。韓国側がこれを拒んだため、会談は実現しなかったという。