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JR北の脱線事故 運輸安全委が調査報告

2015年1月29日 10:49

 2013年、JR北海道函館線で貨物列車が脱線した事故について、国土交通省の運輸安全委員会が調査報告書をまとめ、事故の起きたレールを整備するという基本的な認識が欠如していたと指摘した。

 この事故は2013年9月、JR北海道の函館線大沼駅構内で副本線を走行していた貨物列車が脱線したもの。運輸安全委員会がまとめた調査報告書によると、事故の原因はレールの幅が基準値を大幅に超えて広がっていたにもかかわらず、整備をせずに放置した結果、脱線したことが推定されるという。現場のレールについては少なくとも事故までの3年間、補修した記録がなく、管轄する大沼保線管理室内に副本線も本線と同じように整備するという基本的な認識が欠如していた可能性が高いとしている。

 この事故では、事故直後に社員が検査データを改ざんしていたことが発覚し、運輸安全委員会などが告訴、警察の捜査が続いている。運輸安全委員会の後藤委員長は「改ざんは事故の分析、再発防止の大前提をゆがめるもので言語道断」として、JR北海道に対策を求めている。