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JR山田線、三鉄移管受け入れを決定 岩手

2014年12月24日 21:54
JR山田線、三鉄移管受け入れを決定 岩手

 東日本大震災の被害で今も不通となっているJR山田線の宮古・釜石間の復旧がいよいよ本格的に動き出すことになった。三陸鉄道に運営を移すJRの提案について、関係自治体は24日、正式に受け入れを決めた。

 これは、24日、盛岡市で開かれたJR山田線の復旧に関する会議で決まった。JR山田線の宮古・釜石間の55.4キロは、東日本大震災の津波で被災し、3年9か月あまりにわたって不通が続いている。この区間の復旧について、JR側は140億円を負担し、線路を完全復旧した上で三陸鉄道に運営を移管、移す案を示していた。

 さらに、先月までに移管後に想定される赤字や運賃差額の補てん、施設更新のための費用などを含めた協力金として「30億円を負担すること」や「車両の無償譲渡」、「レール設備の強化」などについて支援することを提案し、沿線自治体も現実的な申し出と捉え、それぞれ取りまとめに向けて住民などに説明を重ねてきた。

 24日の会議では、関係自治体の総意として「三鉄への移管案」を正式に受け入れることを決め、26日、県や三鉄の関係者などが東京で24日の結論をJR側に伝えることになった。

 今後、年明け以降、三陸鉄道の取締役会で運営移管について正式承認した後、JR東日本と基本合意を締結することになっていて、関係自治体は、一日も早く復旧工事に取りかかるようJR側に要請していくことにしている。