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いじめとの直接関係否定 八戸女子高生自殺

2014年12月23日 21:01
いじめとの直接関係否定 八戸女子高生自殺

 今年7月に青森県の八戸北高校の女子生徒が死亡した原因などを調査している青森県の審議会が、最終報告をまとめた。いじめがあったと判断する一方で、自殺の直接的な要因ではないと結論付けた。

 青森県いじめ防止対策審議会は23日、調査報告書をまとめ、内海会長が青森県教育委員会の中村教育長に提出した。それによると、今年7月、八戸北高校の2年生の女子生徒が八戸沖で死亡し、両親が、いじめが原因ではないかとして青森県教育委員会に調査を求めていた。調査報告書によると、審議会は生徒や関係者たちへ5か月におよぶ聞き取りなどの結果、21項目中7項目で、いじめがあったと判断した。無料通信アプリの中で同級生から悪口を書かれた他、一部の生徒が女子生徒を無視するなどの行為をいじめと判断したもの。一方で、集団生活の中で起こることがあるもので、明確な悪質性はないとしている。

 このため、女子生徒はいじめが直接の原因で自殺したのではなく、摂食障害など複合的な要因により起きたとする最終報告をまとめた。

 青森県いじめ防止対策審・内海会長「相手側が全くその意思がなくても、当事者が苦痛と感じることはあったのであろう。いずれも顕著な悪質性、いじめてやろうとか、そういう悪意を持って(被害)生徒に対峙(たいじ)していたというようなものではない」

 青森県教育委員会はこの後、臨時会を開き、提出された調査報告書の内容を確認した。

 青森県教育委員会・中村教育長「(被害生徒)本人が訴えていても、悩んで表現しきれなかった部分もあるようですので、そこはやはり、手をさしのべて聞くような、一歩踏み込んだ対応がもっとあれば良い」

 青森県教育委員会は調査報告書を知事に提出し、再発防止策などを判断することにしている。