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朝日新聞“慰安婦報道”第三者委が報告書

2014年12月22日 18:15
朝日新聞“慰安婦報道”第三者委が報告書

 朝日新聞の、いわゆる従軍慰安婦をめぐる報道について、検証を行ってきた第三者委員会が報告書をまとめた。

 第三者委員会は22日、報告書を朝日新聞社の渡辺雅隆社長に手渡した。朝日新聞は今年8月、過去の一部の記事を取り消し、第三者委員会を立ち上げ、検証を行ってきた。

 22日の報告の中で第三者委員会は、まず、多数の朝鮮人女性が強制連行されたとする吉田清治氏の証言に関する記事について、「裏付け調査を怠ったことは問題であると指摘せざるを得ない」と結論づけた。その上で、「記事の趣旨に反する事実の吟味や再確認が不十分だった」、また、「先入観が事実の選択を誤らせることや、報道が社会や政治などに与える影響についての自覚が足りないと疑われる場面が見られた」などと指摘した。

 さらに、「編集に経営が過剰に介入し、読者ではなく朝日新聞社の防衛のための紙面を作ったことに主な原因がある」とした上で、「今後、萎縮することなく社会的責任を自覚し、健全なジャーナリズム活動を推進すべき」と提言している。