アメリカ・ニューヨークで今年７月、黒人男性が逮捕される際、白人警察官に首を絞められて、その後、死亡した事件があり、地元の大陪審は３日、警察官を起訴しないことを決定した。アメリカでの黒人差別をめぐる抗議活動が強まる可能性もある。

　今年７月、ニューヨークで黒人男性が白人警察官に拘束される際、首を締めつけられている様子を捉えたもの。男性は首を圧迫され死亡したとされている。この事件で３日、地元の大陪審は警察官を起訴しない決定をした。

　ミズーリ州の黒人青年射殺事件をきっかけにした抗議活動が続く中、ニューヨークでは今回の決定を受けたデモが行われ、３０人が逮捕された。今後も黒人らの反発が強まる可能性がある。

　「少数派の社会では警察と地域の連携がうまくゆかず、警察に平等に扱われていない懸念がある」－オバマ大統領は３日、「法の下の平等に全力で取り組む」と述べる一方、ホルダー司法長官も「事件を再度詳しく調査する」と表明し、沈静化を呼びかけている。