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新潟・三条市で試験的に給食の牛乳とりやめ

2014年12月1日 19:16
新潟・三条市で試験的に給食の牛乳とりやめ

 新潟県三条市は「和食中心の献立に合わない」などとして1日から試験的に小・中学校の給食に牛乳を出すことをとりやめた。

 1日正午過ぎの三条市の裏館小学校。待ちに待った給食の時間では、これまでの給食とちょっと違っていた。三条市は市内の小・中学校30校全ての給食で1日から今年度いっぱい試験的に牛乳の提供をやめた。

 児童たちは「牛乳がなかったけれど汁があるから大丈夫だと思った」「牛乳がないとのどが渇く。早く食べて水道の水を飲む」などと語った。

 以前は三条市でも学校給食に牛乳は付き物だった。しかし、三条市の給食は和食中心の「完全米飯給食」。「和食に牛乳は合わない」という意見や、牛乳の購入費を省くことで消費税増税による給食費の値上げを避けられるという考えから、牛乳の提供をやめたのだ。

 しかし、牛乳を飲むことで児童・生徒が得ていた栄養はどうなるのだろうか。

 三条市食育推進室の管理栄養士は「牛乳がなくなった分のカルシウムをどうする?という話もあったが、昨年並みの栄養価を下回らないよう満たしていくよう努力してきた。少しおかずを増やすことで補う形をとっている」と語る。

 一方、三条市の小中学校に1日8000本の牛乳を納入していた「原田乳業」(新潟・燕市)では、牛乳が給食から消える今後4か月間で売り上げが2200万円ほど減る見込み。

 原田乳業・原田晴男社長「乳業界、酪農界含めて学校給食があってこそになっていますので、(給食の牛乳は)継続してもらいたい」

 三条市は来年3月末までの試行期間中の児童・生徒の反応を調べ、給食に牛乳を出すことを完全にやめるどうか決定する。