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バリケード強制撤去、身柄拘束も 香港デモ

2014年11月25日 21:23

 香港では民主的な選挙を求めるデモが2か月近く続いている。デモ隊は3つの地区で道路の占拠を続けているが、香港当局は25日、2番目に大きな拠点、繁華街の旺角で、バリケードなどの強制撤去を始めた。先週には、政府庁舎などが集まるデモ隊最大の拠点、金鐘の一部でも撤去作業が行われた。撤去現場から高井望記者が中継。

 バリケードなどの撤去自体は日本時間25日午後2時半頃に終わったが、警察は現場に残っていたデモ隊の身柄を拘束し始めている。

 警察は約3000人を配備して、強制撤去に備えた。現場では、デモ隊の一部が拡声機で抗議を繰り返すなどしたが、大半は撤去が始まる前に別の拠点に移動したため、大きな衝突は起きなかった。しかし、身柄の拘束が始まり、緊迫し始めている。

 旺角のデモの中心の道路では、26日に撤去が予定されている。強硬派の団体が残っている他、25日の撤去現場から移動した人もいて、衝突の恐れも懸念されている。

 ただ、デモの発起人である大学教授ら3人が自首する意向を示した上、デモの期限を決めようという動きがでるなど、ここに来て、デモ隊の中で意見が割れ始めている。背景には、デモの長期化が経済に悪影響を及ぼし、市民の支持が離れてきていることがある。香港大学の世論調査によると、82.9%がデモの停止を支持しているという。

 デモ隊が強硬姿勢を取り続けた場合、世論の反発がさらに高まるのは避けられず、学生らは戦略の練り直しを迫られている。