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成果あり?尖閣など譲歩せず 日中首脳会談

2014年11月10日 18:48
成果あり?尖閣など譲歩せず 日中首脳会談

 中国・北京を訪れている安倍首相は10日、注目されていた習近平国家主席との首脳会談を行った。今回の会談をどう評価すればいいだろうか。北京から竹内真記者が中継。

 日本側としては、約2年半にわたって途絶えていた首脳会談を行い、関係改善に向けて努力することを確認できたことが最大の成果と言える。

 また、中国側がこれまで求めてきた尖閣諸島の領有権をめぐる問題の存在を日本が認めることや、安倍首相が靖国神社参拝を行わないと約束することは取り上げられなかった。安倍首相が絶対にのめないとしてきたことで、「会談はお願いしてまでやることではない」と周辺に話すほどだった。中国側の要求に大きな譲歩をせず、首脳会談が実現したこともポイントと言えそうだ。

 首脳会談が実現した背景には、APEC(=アジア太平洋経済協力会議)という国際会議を主催する中国として、日本との関係改善をはかっているという姿勢を国際社会に示す必要があったことがある。

 安倍首相はことあるごとに「中国との対話のドアはオープン」だとアピールしてきた。日本が関係改善に前向きなのに、どうして中国は応じないんだという国際社会の雰囲気を作ることが、一定程度はできていたという見方もある。こうした雰囲気に、中国側としても配慮したものとみられる。