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TPP 日米交渉難航、厳しい局面続く

2014年10月25日 18:13
TPP 日米交渉難航、厳しい局面続く

 TPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合が25日、オーストラリア・シドニーで始まった。年内妥結に向け、重要な局面を迎えている。現地から原聡子記者が中継。

 今回は、閣僚の会場への出入りもほとんど報道陣の目に触れない形で行われていて、協議の経過を明らかにしないTPP交渉を象徴する会合となっている。

 こうした秘密主義などTPPに反対するデモが25日朝、ホテル前で行われた。集まった人々は、「TPPは消費者の利益に反する」「秘密交渉は民主主義に反する」などと訴えた。

 今回の協議で、各国は年内妥結に向け、「基本的な要素」について政治決着をつけたい考え。アメリカのフロマン通商代表は協議の冒頭、「今回は歩み寄りの絶好の機会だ」と訴えたが、交渉の鍵を握る日米間の交渉が難航している。甘利経済再生担当相は25日、フロマン通商代表との協議は行っておらず、農業の重要5項目の関税の扱いは閣僚レベルの政治決着を図るまで煮詰まっていないのが現状。

 甘利経済再生相が25日夕方の会見で「交渉は最終局面が一番難しい」と述べた通り、交渉は大変厳しいものとなっている。