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伊方原発での深刻な事故を想定、大規模訓練

2014年10月21日 21:27
伊方原発での深刻な事故を想定、大規模訓練

 愛媛県の伊方原発での深刻な事故を想定し、21日、住民など約1万4000人が参加した大規模な訓練が行われた。

 訓練は、午前8時20分に発生した地震で伊方原発3号機の全電源が喪失し、放射性物質が外部に漏れ出したという想定で行われた。愛媛県には災害対策本部が設置され、国とテレビ会議で協議をしながら関係自治体に住民避難の指示を出した。

 午前10時40分。今回の訓練には、伊方原発から30キロ圏内に住む8市町の住民など約1万4000人が参加。この内、伊方中学校に集まった住民は大型バスで約50キロ離れた松前町の避難所に向かった。

 午前11時20分頃。伊方中学校からのバスも松前町の避難所に到着した。そして、体や衣服が放射性物質で汚染されていないかを確認するため、スクリーニング検査を受けていた。

 参加者「風の方向で放射能は流れていくので、そこらの判断を誰がつけるか。それでここへ避難できるのか、季節によっても変わってくるで」

 参加者(老人ホームのスタッフ)「どうしても人も必要だし、移動に関しては時間がかかってしまうので、その辺がすごく大変」

 また、伊方原発より西側の半島に住む住民は陸路では避難できないため、海上自衛隊の船などを利用して対岸の大分県に向けて避難していた。

 中村時広県知事「今回の結果を受けて、足らざるところの洗い出しもしながら、避難計画、今後の災害対応に生かしていきたい」