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“W辞任”で幕引きか、今後の政権運営は

2014年10月20日 23:38
“W辞任”で幕引きか、今後の政権運営は

 20日に小渕経産相と松島法相が相次いで辞任したことで第2次安倍政権は2012年の発足以来、初めて、極めて厳しい局面を迎えている。安倍首相はこの「ダブル辞任」で早期の幕引きをはかった形だが、これで事態は収まるのか。首相官邸前から竹内真記者が伝える。

 安倍首相は「辞任ドミノ」と言われた第1次政権の二の舞いだけは避けたかったようだ。与党幹部は2人の閣僚の交代は「週末に知った」と話していて、安倍首相は18日に海外出張から帰国した直後には決断していた模様。

 2人の後任には政策通で堅実な評判の宮沢氏と、一度、閣僚を経験している上川氏をあてることで一気に事態を収めようという狙い。しかし、結果的に史上最多の5人だった女性閣僚は1人減る形になり、「女性の活躍」の看板はやや色あせた形だ。

 今後の政権運営への影響も懸念される。20日の国会が空転するなど早くも審議には遅れが出ている。首相周辺も「これまでのようにはいかない」と政権運営が厳しくなったことを認めている。

 野党側は2人の大臣を辞任に追い込んだことで勢いづいていて、安倍首相の任命責任も厳しく追及する方針。また、ある民主党幹部が記者に「あと1人辞めればいよいよドミノだ」と問われたのに対し、「そうなんです」と意欲を示すなど、ほかの閣僚にも狙いを定めている。

 安倍首相が落ち着いた政権運営を取り戻せるかどうかは、閣僚にこれ以上、問題が浮上しないかにもかかっている。