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米前国防長官、回想録でオバマ政権を批判

2014年10月8日 13:40

 アメリカのパネッタ前国防長官の回想録が7日、発売された。パネッタ氏は、3年前にアメリカ軍がイラクから完全撤退したことが、「イスラム国」の勢力拡大につながったとしてオバマ政権を批判している。

 回想録でパネッタ氏は、3年前にアメリカ軍のイラクからの完全撤退を決めた際、軍を残さなければ、イラクが新たなテロ組織の温床になると主張したものの、オバマ大統領は聞く耳をもたなかったとしている。

 パネッタ氏は「オバマ大統領と側近は、何が何でもイラクから撤退したいように見えた」と振り返り、アメリカ軍の完全撤退により、その後「イスラム国」が攻勢を強めることにつながったと批判した。また、オバマ大統領の人物像についても、「理論武装のしすぎで、指導者としての情熱を欠いている」などと厳しく指摘している。

 今年1月には、ゲーツ元国防長官もオバマ大統領を批判する回想録を出版しており、度重なる元閣僚の批判は、苦境が続くオバマ政権にとってさらなる痛手となりそうだ。