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御嶽山 1000人態勢で不明者捜索を再開

2014年10月4日 11:51
御嶽山 1000人態勢で不明者捜索を再開

 火山災害としては戦後最悪の御嶽山噴火から、4日で1週間が過ぎた。いまだ16人が行方不明となっている。台風18号が接近する中、大規模な捜索が再開している。御嶽山から南東に約5キロ離れた長野・王滝村の登山口からNNN取材団・浅野健太郎リポーターが報告する。

 御嶽山は現在、くっきりと姿を現し、噴煙が上昇しているのが確認できる。噴煙の量は、これまでより少ないように見える。捜索活動は空と地上から自衛隊・警察・消防の約1000人態勢で再開している。本格的な捜索再開は3日ぶり。

 地上部隊の先遣隊は4日午前6時30分に山頂を目指して登山を始めた。山頂付近は3日朝まで降った火山灰がぬかるんでいて、隊員は歩きにくそうに登っていた。本隊には午前9時に前進が指示された。午前11時半現在、捜索隊の本隊は9合目まで到着したのが確認されている。

 一方、ヘリ部隊は中型機に104人の隊員が乗り込んで山頂を目指した。当初、大型ヘリを使った210人の大量輸送を予定していたが、山頂付近が泥のような状態で使用することができなかった。

 長野県は3日、御嶽山に取り残されたとみられる行方不明者が16人いると発表した。4日の捜索から、自衛隊が地雷除去に使うプラスチックにも反応する探知機を持ち込んでいる。登山道や山小屋以外に捜索範囲を広げている。

 噴火から1週間がたち、長野・木曽町では噴火した時間の午前11時52分に町民全員で犠牲者へ黙とうすることにしている。4日も木曽町には、行方不明者を捜す20人の家族が待機している。台風18号が接近して条件が悪化する中、正念場の捜索が続いている。