香港での大規模なデモは５日目に突入した。混乱が続く中、地元警察は２日、「法に基づいて断固たる行動をとる」などとしてデモがさらにエスカレートした場合、強制排除に乗り出す可能性を示唆した。

　デモは、政府前など中心部の複数の場所で行われていて、数万人が参加していると見られる。デモ隊は、主に、香港政府のトップである行政長官の選挙をめぐって、事実上、民主派の立候補を排除した選挙改革案の撤回などを求めている。こうした中、地元警察は２日に会見し、「政府の建物を包囲するのは、治安にとって大きな脅威となる。警察は見ているだけでなく、断固として法に基づいた行動をとる」と述べ、デモの解散を求めた。

　さらに香港政府も「政府機関を守り、通常の運営を再開させる責任がある」との声明を出し、デモがさらに拡大した場合、強制排除などの措置をとる可能性を示唆した。

　一方、デモ隊側は香港政府の建物に催涙弾やゴム弾が搬入されていると話すなど緊張が増している。その上で、「警察が強制排除に乗り出すかどうかわからないが、我々は平和的な闘争を続けていく」と述べた。