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全日空B787発煙トラブル原因特定できず

2014年9月25日 13:23

 去年1月、全日空・ボーイング787から煙が出たトラブルで、国土交通省の運輸安全委員会は、冬の低温により、リチウムイオン電池の1つで内部ショートが起きた可能性があるものの、原因は特定できないとする調査報告書をまとめた。

 このトラブルは去年1月、飛行中の全日空・ボーイング787で煙が発生し、高松空港に緊急着陸したもの。煙が出たバッテリー内部にはリチウムイオン電池が8つ設置されているが、原因について運輸安全委員会は、リチウムイオン電池の1つで最初の内部ショートが起きた可能性が高いとする報告書をまとめた。その後、他の電池にも大電流が流れ、温度制御ができなくなる「熱暴走」が起きて大量の煙が発生したとみられる。

 最初のショートが起きた原因については、これまでにボーイング787で起きた3件の発煙トラブルが、全て1月に発生していることから、冬で温度の低い環境により、リチウムイオンが金属に変化して蓄積される「析出」という現象が起きた可能性があるとしている。しかし、最終的な原因を特定することはできなかったとしている。