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米 対イスラム国有志連合の結束着々固める

2014年9月24日 10:43

 アメリカはシリアでのイスラム過激派組織「イスラム国」への空爆を続ける一方、対イスラム国の有志連合の結束を着々と固めている。

 シリアへの空爆を引き続き行うことでアメリカはイスラム国壊滅を目指す断固たる姿勢を示している。アメリカ中央軍によると、最初の空爆に続き23日朝までに、シリア東部で軍用機による2回の空爆が行われ、イスラム国の軍用車両2台に損害を与えたという。また、イラクでも1回の空爆が行われた。

 一方、最初の空爆の経緯も明らかになってきた。アメリカ国防総省によると、空爆は3段階で行われ、2回はイスラム国の拠点を狙い、もう1回はアメリカ本土にテロを計画していたアルカイダ系組織「コラサン・グループ」を狙ったものだった。また、アメリカ政府高官はオバマ大統領がシリアでの空爆実施を決めたのは18日で、空爆開始のタイミングと国連総会で各国首脳が集まるタイミングとは無関係だと説明した。

 しかし、その説明と裏腹に、国連での各種会合に先だってオバマ大統領は日本時間24日朝、シリアでの空爆に参加したサウジアラビアやカタールなど中東5か国の首脳らと急きょ会談し、結束を強調した。

 オバマ大統領「“有志連合”のかつてない努力は『世界が結束している』という明確なメッセージだ」

 アメリカとしては有志連合の結束をいち早くアピールすることで空爆への批判をあらかじめ封じ込め、国際社会の支持獲得に弾みをつけたい狙いがあるとみられる。