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キノコ採り中に遭遇…蹴りでクマ撃退!

2014年9月23日 20:38
キノコ採り中に遭遇…蹴りでクマ撃退!

 山形県小国町で22日、キノコ採りに山へ入った男性がクマに襲われた。男性は軽いケガをしたが、クマを蹴るなどして撃退した。

 クマに襲われたときの状況を語るのは小国町沼沢の宮阪優さん(59)。22日午後3時頃、宮阪さんが飼い犬を連れ、近くの山でキノコ採りをしていたところ、突然体長約1メートル80センチほどのクマが現れた。

 「持っていたつえ棒でクマをバチーンとたたいたら、足元に落ちた。その瞬間にツメで足を払われた」

 「やぶの間からものすごいスピードで犬が走ってくるのが見えた。そこで『くう』と犬の名前を呼んだ。そうすると、今度はクマが俺に気付いて、突然やぶの陰からかかってきた」

 宮阪さんは、つえ代わりに持っていた木の棒でクマをたたくなどして応戦。左のふくらはぎを引っかかれ、さらに、右の太ももをかまれた宮阪さんを救ったのは、スパイク状の地下足袋だった。

 「太ももをひとかみされて、スパイク地下足袋でクマを蹴っていたら、『クワ―』といってがけに落ちていった」

 宮阪さんは軽いケガで済み、自力で下山できた。地元の猟友会に所属している宮阪さんは、実はキノコ採りでクマに遭遇したのは今回で3度目。これまでもなたで切りつけ追い払っていた。以来、山に入るときには鈴やなたなどの装備が欠かせないという。

 「30メートル先のナラの木に2頭の子グマが上っていた。考えてみると、(襲ってきたのは)親グマだった。鈴などを鳴らしていても子グマが近くにいるとおっかないんだな」

 宮阪さんを含む地元の猟友会8人が23日、襲われた現場付近の2か所に捕獲用のわなを仕掛けた。