ベトナム・ハノイで３日、ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の首席交渉官会合が始まった。１１月のＡＰＥＣ（＝アジア太平洋経済協力会議）の前後に行われる見込みのＴＰＰ首脳会議に向け、詰めの協議が行われている。

　「実質的な進展を実現して、政治的な決断ができる準備を十分整えた上でＴＰＰの早期終結、妥結に向けて努力したい」－会合を前に鶴岡公二首席交渉官はこのように述べ、ＴＰＰの早期妥結に向け努力する考えを示した。

　ＴＰＰをめぐっては、日米間で農産品の関税をめぐり難しい調整が続いているほか、参加１２か国の間で国有企業の優遇規制や知的財産保護の分野で対立が続いている。

　１１月には、中国・北京で行われるＡＰＥＣの前後にＴＰＰの首脳会議が行われる見通しで、それまでに妥結に向けた道筋を描けるのかが焦点となっている。