安倍首相は、来月の内閣改造・自民党役員人事で石破幹事長が安全保障法制担当相への就任を辞退した場合、他の閣僚や党３役には起用しない方針を固めた。石破幹事長は無役となる可能性が高まっている。

　安倍首相は、石破氏が安全保障政策に詳しく、答弁も安定していることなどから、新たに設ける安全保障法制担当相への起用を検討している。しかし、石破氏は、先月、与党合意の上で閣議決定した集団的自衛権をめぐる考え方が自らの持論と異なることなどを理由に、担当相への就任を辞退する意向。

　安倍首相は周辺に「受けないというならやむを得ない」と話していて、石破氏が正式に辞退した場合、他の閣僚や幹事長など党３役には起用しない方針を固めたことがわかった。

　ただ、安倍首相は挙党態勢を維持し、安定した政権運営を行うためにも、石破氏を安全保障法制担当相に起用したい考えで、近く石破氏と協議するものとみられる。