去年、アメリカ・ロサンゼルス近郊に設置されたいわゆる従軍慰安婦像を撤去するよう現地の日系人らが求めた訴訟で裁判所は４日、原告側の訴えを棄却した。

　この慰安婦の像は、去年７月に韓国系の市民団体がカリフォルニア州グレンデールの公園に、市の許可を得て設置したもの。現地の日系人や日本人で作るＮＰＯ法人は、国際問題である慰安婦に関連した像の設置を市が許可したことは、「国だけが外交権限を持つとした憲法に違反している」などとして、今年２月、市を相手取り、像の撤去を求める訴えを起こした。

　州の連邦地裁は４日、「慰安婦像の設置は国の外交権限を侵害したことには当たらない」として、原告の訴えを棄却した。原告側は「これで撤退することはない。他のいろいろな法的手段を検討する」と話している。