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リニア新幹線、早ければ今秋にも着工へ

2014年7月18日 15:14

 2027年の開業を目指すリニア新幹線の環境影響評価書について、18日、太田国土交通相はJR東海に対し、建設残土の有効利用など求める意見を伝えた。事業に影響を及ぼす意見はなく、早ければ今年の秋にも着工される見通し。

 18日、太田国土交通相は、JR東海がまとめたリニア新幹線の環境影響評価書について、8つの措置を講じることなどを求める意見をJR東海に伝えた。リニア新幹線は、区間全体の約8割をトンネルが占める計画のため、トンネル工事で出る大量の残土をどう処理するかが課題となっている。

 これについて意見書では、公共事業や民間の事業などと調整して有効な利用先を早期に確保することや、残土の運搬による地域住民らへの影響を低減することなどを求めている。残土の約2割は、JR東海の車両基地の整備などに使われることが決まっているが、まだ利用方法が決まっていない約8割の残土について、太田国土交通相は、地方自治体などが受け入れ先として候補にあがっていることを明らかにした。

 これを受け、JR東海は評価書の内容を補正した上で、国土交通省に工事実施計画の認可を申請するが、18日の意見では、リニアの事業に影響を及ぼす指摘はないことから、早ければ今年の秋にも着工される見通し。