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審査のやり直し必要か検討する~早大総長

2014年7月17日 21:48
審査のやり直し必要か検討する~早大総長

 理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーの博士論文について、早稲田大学の調査委員会は、博士号の取り消しには該当しないとの調査報告を公表した。

 これは、STAP細胞論文の著者である理研の小保方氏が2011年に執筆し、博士号を取得した論文に不適切とみられる箇所が見つかっていたもの。

 調査委員会は、小保方氏への聞き取り調査などを行った結果、博士論文の基となった実験は「実在性がある」と認定し、問題となった博士論文は完成版ではなく、誤って下書き段階のものを出したという小保方氏の主張を認めた。

 また、博士論文に、故意による不正が6か所あると認定したが、博士号の授与に重要な影響を与えたとは言えないとして、「学位取り消し規定には該当しない」と判断したという。

 一方で、審査体制に重大な不備などがなければ、小保方氏に博士号が授与されることは「到底考えられなかった」として、論文の審査体制の不備や、指導教員の責任などについて厳しく指摘した。

 今回の調査結果を受けて早稲田大学の鎌田総長は、「大学として最善の解決ができる方法を検討する」と述べ、今後、審査のやり直しや博士号の取り消しが必要かも含め検討するとしている。