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床下・マットレス下…国税庁が脱税手口公開

2014年6月23日 19:36
床下・マットレス下…国税庁が脱税手口公開

 国税庁は23日、全国の国税局の査察部が昨年度に摘発した脱税の手口の一部を公開した。

 ある家庭の台所では、床下の貯蔵庫の中に、保存食のビンと並んで布に包まれた箱が置かれていた。布をめくると、中には金庫が。この金庫には約4800万円の現金が隠されていた。

 一方、別の家庭の寝室では、ベッドのマットレスをめくりあげると中に2つの紙袋が。袋の中からは約9600万円の現金が見つかった。

 国税庁によると、昨年度に摘発された脱税額は145億円で、1974年度以来もっとも少ない額となった。景気の低迷が原因とみられている。

 一方、消費税の脱税や従業員から徴収された源泉所得税の脱税は、摘発件数が増加した。

 国税庁・水野敦査察課長「(消費税、源泉所得税は)いわば他の人間が納めるべき税金を預かって納めるという性格を持っている。こうしたものについては、厳格に対処し、きちっと摘発しなければいけない」

 近年では海外取引を利用するなど複雑な手口の脱税が増えており、国税庁は対策を強化している。