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石原環境相“おわび行脚”で福島へ

2014年6月23日 19:04
石原環境相“おわび行脚”で福島へ

 福島第一原発事故で汚染された土などを一時的に保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、石原環境相が「最後は金目でしょ」と発言した問題で、石原環境相は23日、福島県を訪れ地元自治体などに謝罪した。

 23日午前10時半頃、石原環境相がまず最初に訪れたのは、中間貯蔵施設の候補地となっている大熊町の仮役場。

 石原環境相は「品位を欠く表現によりまして、お金で解決するように受け止められ、厳しい意見を頂戴しているのは十分承知しておりますし、国会でも述べさせていただいた通り、深く反省しております」と述べた。

 これに対し、大熊町・渡辺利綱町長は「大臣の発言は改めて重いんだなと感じたとともに、今回の発言で多くの町民に不快な感情を与えたのは事実」と述べた。

 また、中間貯蔵施設めぐる地元との調整については「(石原環境相の発言が)大きなマイナス材料であったことは間違いない。国が真摯(しんし)に受け止め、これからの対応にしっかり尽くしていただきたい」と述べ、政府の姿勢にクギを刺した。

 大熊町への謝罪から約3時間後、同じく中間貯蔵施設の候補地となっている双葉町の仮役場に到着した石原環境相は「私の発言につきまして、この場を借りて深くおわびしたいと思います」と述べ、町長らに深く頭を下げ、謝罪した。

 そして、石原環境相が最後に向かったのが福島県庁。午後4時過ぎに佐藤雄平県知事に面会し、今回の発言を謝罪した。これを受け、佐藤知事は「中間貯蔵施設、原発事故は国の問題という認識を改めて示して」と述べ、当事者意識を持つよう強調した。

 石原環境相の謝罪の様子を見た大熊町の住民は、「失敗したという顔はしてるけど言っちゃったからね。『金目でしょ』って言われたら「そんなもんじゃない」と反発はある」と語った。

 きょう一日かけて福島を回った石原環境相は「これからも被災者のみなさんの心に寄り添って、仕事をしたい」としている。