×

シリア大統領選強行に欧米諸国は批判強める

2014年6月4日 12:47

 内戦が続くシリアで3日、大統領選挙の投票が行われた。現職のアサド大統領の再選は確実だが、反体制派を締め出しての選挙の強行に欧米諸国は批判を強めている。

 大統領選挙の投票は3日に行われ、開票作業が始まっている。選挙には現職のアサド大統領を含めた3人が立候補したが、他の2人は知名度が低いのに加え、反体制派は選挙から事実上、締め出されており、アサド大統領の圧勝は確実。アサド大統領としては、選挙を通じて政権の正統性をアピールする狙いがあるものとみられる。

 また、再選を踏まえ、アサド大統領が反体制派への攻勢をさらに強める可能性もあり、内戦の終結に向けた和平協議の再開はいっそう難しくなった。

 一方、アメリカは今回の大統領選挙を強く批判している。国務省のハーフ副報道官は3日、「シリアでの大統領選は恥ずべきもの」だと批判した。その上で、「シリア政権は、3年以上前に始まった自由と威厳を求める勇敢な声を否定し続けている」として、選挙の正当性を否定、結果を認めないという姿勢を改めて示した。