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JR福知山線脱線事故から9年…遺族ら祈り

2014年4月25日 10:46
JR福知山線脱線事故から9年…遺族ら祈り

 乗客106人が死亡した兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線衝突事故から25日で9年を迎えた。事故現場から木村真二郎記者が中継する。

 事故があったのと同じ時刻の午前9時18分頃、電車は、あの日とは違いゆっくりとしたスピードで通過していった。9年がたった今も傷跡が残るマンションの前で、泣き崩れる遺族の姿も見られる。

 2005年、尼崎市のJR福知山線で起きた事故では、乗客106人と運転士らが死亡し、562人がケガをした。電車が衝突した現場には朝早くから遺族らが訪れ、突然にして命と日常を奪われた家族や友人への祈りをささげている。

 二男・昌毅さんを亡くした上田弘志さん「子どもが車両から出してもらってる様子が昨日のように…浮かんで、マンションを見るのは本当につらいですけど、残してもらわないと」

 JRは、爪跡が残るマンションの2階部分までを保存し、建物や植木で囲うなど4つの案を遺族や負傷者に示し、意見の取りまとめを行っている。

 事故の後、JR西日本に入社した社員の数は1万人を超え、全社員の3分の1を超えた。事故を直接知らない社員が増えても、犠牲者への追悼の気持ちと安全への責任は問われ続ける。