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海自隊員の母「息子に報告できてうれしい」

2014年4月23日 14:30
海自隊員の母「息子に報告できてうれしい」

 海上自衛隊の隊員が職場でのいじめが原因で自殺したとして、遺族が損害賠償を求めていた裁判の控訴審で、東京高裁は自殺について国などの責任を認め、約7300万円の支払いを命じた。

 この裁判は2004年、護衛艦「たちかぜ」の乗組員が先輩の隊員によるいじめが原因で自殺したとして、遺族が損害賠償を求めていたもの。一審ではいじめの存在は認めたものの、自殺についての責任は認めず、国などに440万円の支払いを命じていた。

 23日の判決で東京高裁は「先輩の隊員らには自殺を予見することが可能だった」として、自殺についての責任を認めた。また、海上自衛隊がいじめに関する内部調査の文書を隠していたことについての慰謝料も認め、一審を大幅に上回る約7300万円の支払いを命じた。

 自殺した隊員の母親「息子の命に対する責任ということで、今回それが認められたので、息子にちゃんと報告できてうれしいです」

 防衛省は「判決内容を慎重に検討し、関係機関とよく調整のうえ、適切に対処したい」とコメントしている。