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人生で最もおいしいすしだった~米大統領

2014年4月23日 23:55
人生で最もおいしいすしだった~米大統領

 アメリカのオバマ大統領が23日夜、日本に到着した。オバマ大統領の日本訪問は2010年以来で、アメリカ大統領が国賓として訪問するのは18年ぶり。オバマ大統領は23日、都内の高級すし店で安倍首相と非公式の夕食会を行った。オバマ大統領が宿泊している都内のホテル前から近野宏明記者が中継する。

 おすしの味には大変満足げだったオバマ大統領だが、まだ、話の内容については明らかになっていない。安倍首相は23日夜の会合について、周辺に「プライベートな、身近な感じ」を狙ったと話している。ノーネクタイといういでたちも、そうした演出の一つとみられる。

 リラックスした雰囲気の中、個人的な距離感を縮めた上で、24日の首脳会談に臨みたいというもくろみだが、大統領が首相にファーストネームで呼びかけ、笑顔で写真におさまり、「人生で最もおいしいすしだった」という感想を残したということで、まずは狙い通りだったようにうかがえる。

 24日、いよいよ両首脳による会談が行われるが、ポイントは大きく2つある。1つは、中国や北朝鮮の動きを踏まえた安全保障分野での日米協力。そして、もう1つはTPP(=環太平洋経済連携協定)の前進。

 まず、安全保障について、日本側は中国の動きをけん制するため、沖縄・尖閣諸島が日米安全保障条約の適用範囲だという言質をオバマ大統領から得たいところ。しかし、アメリカにとっては、踏み込み過ぎれば中国の反発を強めてしまう。

 一方、TPP協議は難航している。安倍首相周辺は23日夜、「日本から譲ってまとめることはない」「今回必ずしも合意する必要はない」と話している。いずれも共同宣言をどのように練り上げるかが注目される。

 安倍首相は、24日の会談について「同盟関係は揺るぎない強固なものだというメッセージを世界に発信する首脳会談にしたい」と、その決意を述べている。23日夜の会食の流れに乗って具体的な成果を得られるのかが焦点となる。