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新たに16人の遺体を収容 死者49人に

2014年4月20日 12:33

 韓国の旅客船沈没事故で、船内の捜索が本格化している。海洋警察は19日夜から20日にかけ16人の遺体を新たに収容した。

 事故現場に近い港には、設置されたテントの中にホワイトボードが置かれ、そこに新たな死亡者の名前が書き込まれるたびに、行方不明者の家族が集まり、子どもの名前をさがしている。

 子どもを捜す女性「うちの子は? 一体どうなってるの?」

 船内で初めて見つかった遺体は10代の若い男性で、修学旅行に向かっていた高校生と見られる。死亡者の名前が書かれたホワイトボードを見ながら泣き崩れる母親の姿も見られた。

 事故対策本部によると、沈没した船内の4階部分から19日夜、3人の遺体を収容した。船内の遺体が収容されたのは初めてで、救命胴衣を着用していたという。その後、捜索チームは13人の遺体をさらに収容。確認された死者の数は49人となった。

 事故対策本部によると、海上から沈没した船内に続くロープを5本設置したということで、今後、船内の捜索活動が本格化する。

 一方で、行方不明者の家族のいらだちは高まっている。一部の家族約60人は、政府が「迅速な捜索」という約束を守っていないとしてソウルの大統領府に向かう構えを見せ、警官隊と小競り合いとなった。ある家族は遺体の損傷が進まないうちに早く引き上げてほしいと訴えていた。